カプセルホテルの死

SONYの出井さんがアーティストサミットのシンポジウムに来られて、開口一番に「京都が来るたびにひどくなっている」と言われたことをふと思い出した。
河原町丸善が倒産しジャンボカラオケになる。ちいさな古書店が地代なのか固定資産税を払えずに消え去ったあとに、100均ができる。こうして京都のメインストリートは地方都市の国道沿いと同じ景観になる。電線がどうとか電柱を埋設どうのこうのという話ではない。実に殺伐とした光景が1000年の古都を急速に飲み込んでゆく。これが野放しの民営化ということであり、新自由主義を信奉する小泉+竹中が推薦する風景なのだろう。アネハすることも、ホリエモンすることも、そしておきなわのカプセルで文化を喪失した死を選ぶことも。すべて繋がっているように思えてならない。金もうけがすべてだと平気で言うようになってはおしまいだ。なぜこうも恥じも外聞もなく振舞う大人が横行するようになったのか。都市の誇り、人間の尊厳を忘れてこの国はどこへ行こうとするのだろうか・・