IMI

のディレクター会議に参加してきた。朝はARTZONEの人形の展覧会を見て少し遅れたけれど、道も結構空いていて遅刻で参加。ずっとこの教育機関に携わりながら教育の理想を追いかけてきたのだが、いかんせんインディーズの悲しさで資金が乏しく、畑さんの芸術的な粘り腰で凌いできたというのが実情。それでも資格も取れないし機材も無いという逆風の組織に志のあるアーティストやクリエーターが集まり、卒業生も多く排出して来たし実際に僕と共同で仕事をしているメンバーもほとんどがここのOBという現実を見ると一定の社会的責務は果たしたのかもという気もしている。しかし、昨年あたりから制度疲労の感はいなめず学生数も減少傾向で苦しい闘いのさなかにあった。
一方で、最初はIMIから生まれたラボも今では年商数億のメディアタンクに育っているし、実際に多くの卒業生がそこで職を得ている。デジハリで中枢部にいたメンバーが理想を求めてIMIの事務局に入るなど水面下では相当大きな動きがあった。東京のICSデザインスクールと提携して東京への拠点を築くことや数年以内にマスターの資格も得る可能性があるなど相当大きな革新のあった一年である。阪大の平田オリザ研究室がIMIの新しい教室の隣に来るなど、人材集約のシステムも整いつつある。
この動きを可能にしたのが経営母体の刷新であった。無理をしながらも専任講師を置かずにワークシェアリングをして賃金抑えたり、学費を100万以下に抑えようと試みたり凌いで来たことがようやく実りつつあると思った。正直に言って覚悟した学生にしか薦めることができなかったが、我々の研究室も設置されて学生と常時交流可能になることや建築の教科書もリリース間近になるなど中身が充実。自信を持って「来ていいよ!」と言えるようになった。
夢を忘れないことが一番大きなエンジンだ!