温暖化の影響

不夜城

かなとはっきり感じるほど今年は暖か。朝一番の講義が二日あって早起きして90分車のハンドルを握る身にはありがたい気候。とはいえ今朝は変な夢を見てビートのハンドル握るのが怖かった。(坂道でサイドブレーキを甘く引いて車外で立ち話中に車が坂道を下りて交差した国道でダンプに激突されてクラッシュ。体はもちろんどうもなかったけど車がお釈迦になったという変に現実的な夢)ちいさな車が好きということでビートに乗っているけれど、冬が近くなると昨年湾岸線で120キロでアイスバーンマリオカートやらかした記憶がよみがえってさすが今年の冬はもうちょっと大きな車にスタッドレスを履かせようと思っている。

この湾岸線は、もう少し下ると臨海工業地帯や火力発電所など高度経済成長を支えたシンボルゾーンを通行する、完全によそ見したくなるほどエキサイティングな光景で、そんじょそこらの建築など足元にも及ばない甲虫の集積のようなたたずまいを見せてくれる。盛り上がる白煙や林立する煙突が次々に現れては消えてゆく。そしてその始まりにWTCがあり終点近くに関西国際空港がある。関西を苦しめる二つの巨大開発に冬空が重くのしかかる。2月19日に都市再生デザインと建築というシンポジウムのパネラーを務めることになっているが、この二つの問題がスフィンクスの謎のように関西再生を妨げているのだ。
問題は何か?はっきり言おう!「それらは行政という成果や成績と無関係で自らの懐を痛めない無数の善良な人々によってもたらされた人災の塔だと」現代のバベルなのだと。

環境保護の観点を重視するあまり、採算度外視(将来の住民に負債となるにもかかわらず)して良い子になろうと、信じがたい遠隔地に空港を開設した全員に罪がある。WTCのようにアクセスが悪いところに人は寄らないということを知りつつ、建設すればあとは知らん顔のゼネコンの言いなりになれば結末はわかっていたはずだ。

政治家や行政は市民にも企業にも「口に苦い」ことを言い放つ勇気がいる。そしてメディアも市民サイドに着いて安全地帯などという甘い選択に陥らず、敢然と市民を敵にまわして説得する義務がある。権力サイドが良い子になりたがっているかぎり、市民サイドが良い子を望むかぎり、不幸はゆっくりマリンスノーのように将来の負債となって降り注いでゆくだけだ。

「良い子は不気味だ・・・