横尾さんと唐さん

銀座キャピタルホテルの929号室は朝から災難に見舞われた;;)東京に来るとよくあるのだが台湾から来たツアー客が7時ころから廊下でドタバタ「ドンドンドンドン・・・」と仲間で起きてこない部屋をノックする音が止まらない。めったなことでは影響受けない僕の睡眠中枢もさすがに起動してとうとう7時30分にはすっかり目覚めてしまった。今朝4時半に寝たのに、7時半に起こされたらたまらない。ムカムカしながら廊下で怒ってやろうと思ったら別の客に怒鳴られて急に静かになった。腹立ちついでに気がつけば、このホテルはチェックアウト10時という変な設定。これじゃあ追加睡眠も難しいので結局シャワーをかぶりにユニットバスにのろのろ向かった。
微妙なことなんだけど自分では絶対に取らないよな〜こんなホテル!おまけに宿泊代1万とかのJTBクーポンだし;;もっといいホテルがどっさりあるのに代理店さんもっとリサーチしてよ〜〜、東京はいつでも客が取れるとは言えこのホテルは「要努力マーク」で〜す。好みは高速無線LANがあって、防音がしっかりして、4時チェックインして12時にチェックアウトできるのが理想であります。
仕方なく10時過ぎにチェックアウトして近くのドトールエスプレッソ風飲み物?で一時間ほど今朝のミーティング結果をまとめる。銀座でアートディーラーのAさんと待ち合わせして昼食を挟んでバスハウスの横尾さんの展覧会へ行った。最終日ということもあり白石さんも横尾さんもベネッセの福武さんもいる。Aさんは5万ドルなら買ってもいいなと思っていたらしいけど「白石さん僕には売ってくれないよ〜」とへなちょこ発言しながら「今日は止めた〜」と言ってベンツに乗り込んだ。最近彼から業界の裏話を山のように聞くことがあって面白すぎる!誰かにべらべら喋りたい衝動にかられるけど、これは2ちゃんっぽいので我輩のブログモラルが許さない(^^)・・しかし、それにしても・・日本人のアーティストはセザンヌデュシャンやボイスや、モダンマスターピースを何らかの形で引用することでエエ格好したがるんだろ?何か引用したらそれで格好がつくという悪い習慣に気づいてないんだろうか?横尾さんのわかりすぎる引用先がなぜか悲しい柏湯であった・・。
そのあと実川さん(日本の現代美術創世記を支えてきたおっちゃん)の退院記念展覧会(実にリラックスしてていい雰囲気でした)を見た後横浜へ向かう。今回の出張は「唐ゼミ第8回公演・黒いチューリップ」見るという目的の前後にセットしたこともあり、彼らとの再会がすごく楽しみだ。バッタ仲間に新しいメンバーが加わって益々強力になる彼らの将来が楽しいのである。幸い長男の鶴間の下宿なら横浜駅の終電が0時15分ということで心の余裕もたっぷり、室井さんやインターコンチの小沢さんやファンもたくさん集まって満員の盛況のなかで舞台が始まった。笑ったり心配しながら2時間半の三幕ものを楽しんだ。
幕が引けたあと、恒例の打ち上げささやかな宴がテントで始まる。渡辺君と禿さん、新堀君と椎野さんたちと、いろいろ演技のことやら戯曲の話で楽しいときが流れてゆく。彼らとバッタを揚げていた数年前の記憶が僕の脳裏をよぎってゆく。しかし唐さんも3月で退官されるので唐ゼミは否応無く新たな方向を模索せざるを得ない。ついつい彼らとの話もその話題になっていく。唐さんが退官されたあと、彼らがどのように変容してゆくのか、いみじくも唐さんが言ったように「同世代の本書きを探しなさい」という託宣に彼らはどんな答えを用意してくれるのだろう。期待と不安のいりまじる唐ゼミの門出ついそこまでが迫っている。時間はこうして否応なく流れてゆきながら僕たちをいろいろな海に流してゆくのだ。

唐さんほんと往生際きれいだなあ〜。カッコイイ