後期の講義

が始まって、今日は基本ソフトウエアと人間と文化の講義をした。最初なのでいろいろ全体の流れを伝えて、プロファイルなどを記入してもらいながらの90分だ。
人間と文化では、12月17日の春日若宮御祭りの深夜見学などがオプションになっているうえに、今回は偶然にも僕のイスラエル出張があって、現地からのレポートが挿入されると言ったダイナミックな展開となる。

以下シラバスの抜粋

授業の概要
 自然科学と現代美術を構成するDNAには多くの共通点があるにも関わらず、それは近代の病理のなかで不幸な分離の憂き目に曝された。教育は教養とも言うべき総合的知性を放棄して、ひたすら個々の事象に埋没している。この講義は分断された知の地平を再び身体化できるよう、極めて平易に宇宙の誕生から言語を操る現代美術に至るまで謎解きをする。具体的には、最新の科学や哲学、またアートの成果をもとに、高校で習ってきた正当な理論には無い斬新な視点を提供する。知ることによって心と体に変化が生じれば、「学び知ること」を楽しみに変化させるエンジンを得ることが出来る。密教の図像に込められた壮大な宇宙観や神仏習合の不思議。江戸時代の画家たちの驚くべき実験と自由な発想。我々の太陽系が、過去に存在した巨大恒星の死による再生品らしいという事実。ナノテクノロジー遺伝子工学とロボティクスによって人類が絶滅するかもしれないという学説。日々もたらされる発見は、我々の認知に新天地を約束する。

授業計画
1.ビッグバンからワンダフル・ライフまで
2.神話の戦略
3.ヘブライの神日本の神
4.仏教と日本人
5.神仏習合の謎
6.空也とEMINEM(踊りの共時性
7.若冲国芳
8.ブランド・ジャポン
9.日本現代美術のポリティクス
10.フリーエージェント社会の襲来
11.複雑系社会学の魅力
12.ラジカル・シンキング
13.※現地講義(奈良もしくは京都)

ということもあり、10月4日から数日滞在するイスラエルヘブライの神やムスリムの神と我々の距離をトレースしてこようと思う。ところで以前書いたかもしれないが、キリスト教といえば聖書。今日講義で流したケセン語で読む聖書>これは面白い!イエスガリラヤ湖の漁師や大工を弟子にしていたこと、彼らが語る言葉が東北のずーずー弁に近い音を出していたのではないかというアプローチ。今はほとんど重要視されなくなった耳からの情報だが、言葉はまだまだ未知の力に溢れている。こうやって偶然やってくる出張やら、新しい発見が講義に変化をつけてくれるのだ。