週末は美術館

核兵器と広島

で缶詰になる予定。広島の現代美術館で秋の常設展がある。僕のラブリバウンドという6mの超大作と、水戸芸術館で人気者になった劣化ウランをパクパク人類にかわって食べてくれる「テツオ」。もちろん金メダルは50mのバッタ君だが、それに次ぐ銀メダルと銅メダルの登場だ。今回の展示はすでにコレクションされているラブリバウンドに加えて「テツオ」が広島現代美術館のマスコットになるか、それともゴミとして廃棄されてしまうかの瀬戸際を決める展示になる。
どういうことなのかというと、水戸の展示を終えたあと感動した広島のキュレータDさんが、廃棄するのはしのびないと引き取ってくれたものの、館全体の方針が固まらず、今回の展示を見て収蔵するかどうかを決めるということなのである。水戸の展示のときは最初からあまり巨大な作品であるために収蔵を目的とせずに廃棄を予定していたのだが、出来てみると最高傑作で廃棄はあまりにしのびない(僕の作品はいつもこうだ)ということで少し命を永らえた。

だから今度の展示はいつもと違ってとても複雑な思いがこみ上げる。展示をしながら生き延びるのか死んでしまうのかを考えながらボルトを締め付けたりしなければならない。なんとか完璧に設置して、ふたたび生き生きと模擬劣化ウラン弾を食べる姿をよみがえらせてやりたい。

おいテツオ!広島の子供たちに向かってしっかり世界平和をアピールしろよ!そして自分の力で生き延びるんだ!

☆もし12月までに広島現代美術館に行くことがあったら核兵器廃絶に向けた新しい頑張りを見せるテツオにエールを送ってやってください。