むつごろうなんて無理!

tick

今日は我が家の愛犬「権太」を拾った記念日です。13年前の七夕の朝。建築中の今の家を長男とふたりで自転車に乗って見に来たときにGETしたのです。とても小さかったのですが一目で欧米系の品種だという印象がありました。三匹がおびえたように側溝の金属製の蓋の下に隠れてこちらを伺ってました。当然犬が飼いたいと思っていたこともあって、長男と大騒ぎで近くにあった砂袋を空にするなり一番大きくて好奇心の強そうなチョコ色の子にガバットかぶせて捕獲。他の子もと思ったのですが、なにせ競輪タイプの自転車だったので一匹を袋に入れて数キロ先の仮住まいしてたアパートに連れてかえるだけで限界。すぐに車でとって帰して探したのですが他の二匹はどこへいったのか誰かが連れて帰ったのか二度と会うことはありませんでした。

不思議なことなのですが、そのころ僕は立て続けに犬を拾いました。雨の国道でずぶぬれで死に掛けてた「レイン」(生徒にあげた)。そして「ゴン」。そのあとクリスマスの日にやってきた「ウエンディー」(近所の田中さんにひきとられた)。そして全身皮膚病で死に掛けているのに捨てられたバセットハウンドの猟犬(山にはいって死んだ)。我が家の近所のひとたちはたいてい捨て犬を拾って飼ってます。その頃は辺鄙な感じだったので、心無い人が気安く犬を捨てたことが重なったのだと思います。

それから我が家の子育て期間のあいだずっと「ゴン」が身の回りにいたのです。一番安いドッグフードにふまじめな散歩。しょっちゅうほったらかしの最低主人なのに、実に謙虚で思慮深く絶対に噛んだり吼えたりしない温厚な奴。言い訳になってしまいそうですが、僕はあまり犬をペットとして飼うのは好きじゃないので、お互い気ままに(猫みたい)暮らして、必要なときは挨拶するくらいがいいと思ってました。盲導犬はストレスで早く死ぬし、それに比べたらタイの犬なんてぜんぜん繋がれてないから実にのんびりと生活を楽しんでます。そんな気持ちもあったので最初から裏庭に放し飼い状態で13年間すごしてきました。

ところがここ数ヶ月、鼻が乾いてやたらと水をよく飲むようになったのです。糖尿かもしれないと思って獣医さんのところへ行ったら、フィラリアが湧いてるとの診断。犬にはつきものの寄生虫とは言え予防薬をきちんと飲ませておけばと凄く後悔しています。近所の人は、大型犬で13歳なら爺さんだし仕方ないと言うのですが、もし薬をやっていたら20歳くらいまで生きそうなタフな野郎なのにと思うとますます気がめいります。おまけに今年の梅雨はダニが大発生して、散歩をするたびにちいさいのに食いつかれ、それが十数匹朝になったらブルーベリー大になるのです。おまけに耳の穴にも数匹ぶら下がって、自然という言葉の響きはいいけれど、実際は寄生虫との闘いなんだとひしひしと感じます。美味しいトマトの陰にもカビの生えないパンの影にも、きっとダニやカビに代わって薬が入りこんでいるに違いない。

のそのそ動くブルーベリーをガレージのコンクリートの上でブチブチ潰しながら;;;時に応じて最小限の薬を使うことでしか人類は今後も生活してゆけないんだろうな〜と思うのでありました・・・

http://www.dermatol.or.jp/QandA/infection/contents.html