鳥肌実

なつかしい

の巨大なビルボードが新宿南口に輝いていた。マニアの間で数年前に大ブレイクしたが、関西ではあまり知られていないのか最近話題に上ることが少なくなっていた。僕も二回ほど見に行ったが、全盛期のショッキングな語りが、政治風刺が苦手な日本人に合わせるようにエッジが甘くなったこともあって、いつしか遠ざかってしまっていた。特に喧嘩をしたわけでもないのに疎遠になった恋人を、久しぶりに向いのプラットホームの人ごみに見つけたような気持ち。ふと見上げた新宿の夜空に輝く巨大なビルボードを見る限り、次々に新しいファンを獲得して成長しているののかなと思って嬉しくなった。無数の演者と無数のレストラン。観客は常に新しい恋人を捜し求めて戻ってなんか来やしない。それでも舞台に立ち、それでも料理を作り。なぜ俺達は作り続けようとするのだろう・・・。

鳥肌頼むぞ!90歳になっても観客がひとりになっても演じ続けてくれ