大阪の致命傷は何?

これが伝統???

昨日天神祭りの船渡御を見て家に戻る道すがら、なんで大阪がアカンのかを考える。僕の父親(商家の出)が常日頃口にしていた「商人に本は禁物や!頭デッカチになって商いに身はいらんようになるさかい」は、けだし名言であるとは思うものの、不勉強を開き直ってバイタリティーに変えようという大阪人特有の体質が21世紀に適応できなくなった一因であることは間違いない。その結果が、市内に大学の無い巨大都市という不思議な現象になって現れる。学問の街といえば京都を思い出す人が多いとは思うが、実のところ最も大学が多いのは東京であり。そして観光客が最も多く集まるのも東京なのである。
もうおわかりだと思う。「大学」と「観光」という巨大なソフト産業が大都市のエンジンであり、無限の活力を供給しつづける母体になっているのである。
先日金沢で講演をしたときも、関係者の間で、大学を郊外に出したことが大失敗だったという話題になった。京都ですらその思いは強い。関西では圧倒的な優位を保っていた同志社立命館の後塵を拝することになったのも建物や敷地という甘いハードの誘惑にかられて京田辺という僻地に移転したことが一因なのだ。道路を作るしか仕事を生み出せない地方都市とは異なり、いくらでも新しいソフト産業を興せるはずの大都市が、学問の重要性を見誤り、大学の郊外移転を許した「つけ」は大きい。

提案はささやかにふたつだけ(^^)

1:ヨドバシエリアに巨大な大学集合都市を計画すべし!
※21世紀のブラジリア?建築家はクールハス

2:船渡御の船を古式で復元し、天神祭りを徹底的にデザインしなおす。
タグボートにラーメンの宣伝やらビールの宣伝風船を膨らませて、ただ大川をいったりきたり。中小企業のおっさんの宴会を祭りに置き換えるのは止めよう!

注文:どこか大阪の企業主で和船を造ってくれへんかなあ。だれかがさきがけになったら気がつく人は多いと思う・・天満宮宮司さん。あれでええの?ほんまに?菅公はん怒ってまっせ(彼は怒りと呪いの神)